River House
北海道倶知安町, Japan
Video © SAAD
自然の中は、凹凸のある大地、山や木々の景色、水辺のせせらぎなど、五感を楽しませてくれるシグナルに溢れている。River Houseは、このようなシグナルを生活空間に抽象化し、季節や自然の色、時間帯の変化への意識を高めることを意図して計画された。
施主とその友人が夏の時間を過ごすために設計されたこの住宅は、シンボルである羊蹄山と尻別川を望む北海道・ニセコの大地に溶け込むように建てられている。川の流れる方向に延びる2つの壁と、直交する羊蹄山へと向く短い8つの壁からなる建築のテクトニクスが内部のプランニングと呼応し、流動的な空間を生み出している。
8つの短い壁の間に配置された主寝室・リビング・屋外デッキ・ダイニングキッチンからは羊蹄山を望み、掘り込まれたリビングは自然との距離を近づける。2つの長い壁の間には2つのゲストルームと、デッキ付きの温泉が配置される。道南杉をふんだんに用いた壁面やテクスチャー感に溢れる塗装を、大開口から差し込む光や、ニュアンスのある照明が照らし、森の中のような心地の良い陰影を作る。
River Houseの仕上げは単なる表面の覆いに留まることなく、自然のシグナルを表現するキャンバスとして機能する。
- Localització
- 北海道倶知安町, Japan
- Any
- 2020