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4連HPシェルユニットの薄肉チューブ

「とりりん」は惣菜と精肉を販売する店鋪である。建築は最初の約5年間のみ初期用途のために使用されるが、その後は他の用途に転用されることになっている。より大きな旧店鋪で使用していた厨房器機群を引き続き使用するため、最大限効率的に床面積を確保することが求められた。敷地は北向きで鰻の寝床状に細 長く、暗く凹んだ印象であった。建築費は1,500万円。
われわれが提案したのは、軽量鉄骨を主材とする用途フリーの薄いチューブ状の建築である。 角パイプ(100×50×3.2m)弱軸使いによる薄い見付厚の門型フレームをつくり、この上辺をグラデーショナルに変化させながら反復することでHP曲面シェルの屋根面を持つユニットを形成する。これを4ユニット並置させて、ユニット切り替わり部に採光スリットとトラスを持つ、強固で明るい薄いチューブ状の建築が完成した。 薄い構造厚は有効床面積を最大化し、逆に建築全体の形状として強固であるため鉄骨量は最小化された。また、ユニット化によってディテールが反復されるため、工期も短縮され(実質工期は2ヵ月)、工費の低減が実現された。
屋根側のHP曲面で拾われた自然光はスリットから室内に取り込まれ、天井側のHP曲面のよって柔らかく室内全体に拡散される。室内仕上げは清掃性と光の効率的な反射を意図し、VP-N95の全ツヤ塗装としている。
用途フリーということもあり、われわれは店鋪の設計を行ったというよりも、明るく気持ちのよい「環境の質」をデザインしたのだと考えている。

Foto © MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO
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とりりん

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Standort
静岡, Japan
Jahr
2004

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