VOGUE Wedding Salon
東京, Japan
- Architekten
- 永山祐子建築設計
- Standort
- 東京, Japan
- Jahr
- 2019
ファッション誌「VOGUE」が世界で初めてプロデュースするウェディングドレスサロンの計画である。結婚式で身に纏う特別なドレスとの出会いのための神聖な空間を目指した。
1階エントランスから足を踏み入れると、まずドレスショールームが現れる。伝統的な教会に見られる半円状の空間“アプス”をモチーフとし、奥行き感のあるシンメトリーな構成とした。曲面の石壁に沿って飾られたドレスは石のグレーを背景により白く、微細なデザインを際立たせている。ショールームを抜け奥へ進むと淡いピンク色に包まれたフィッティングルームがある。ショールームの厳かなイメージとは対照的に、やさしい柔らかな色彩の中でじっくりとドレスを試すことができる。
2階へと進むとクラシックなウッドの壁が印象的なホールへ至る。壁の一部はゲストには分からないよう隠し扉となっており、奥にはオフィスとストックルームが隠れている。ホールを進むと柔らかな自然光の入る明るいフィッティングルームが2つ。2階もシンメトリーの空間とし、訪れた人の高揚感を促すシークエンスを演出している。
骨董通りに面したファサードはドレスのドレープのように曲面の連続したガラスの壁とした。ガラスには白いストライプの大理石柄をプリントし、無機質なガラスに有機的な要素を加えることでより柔らかな印象を与えている。
VOGUEがファッションの伝統と文化を重んじながら、モードの先端を牽引してきたそのフィロソフィーを空間に落とし込み、それによって訪れた花嫁たちがより特別な日への期待を高揚させる場になることを期待している。
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