House in Yunagi
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- Western Japan, Japan
- Anno
- 2023
【住環境と風環境の両立】
日本海沿いに建つ住宅。敷地から見る夕日が美しく、まさにこの海と夕日を眺めるため、生活に取り込むための住宅を望まれた。
この地域の波は日常的に荒く、特に風が強い日は護岸の塀も壊すほどの荒波となる。強風の地域では、卓越風向に対して見付面積が小さくなるよう配置して、風を受け流す計画が考えられるが、敷地は海沿いに面した間口が極端に広く奥行きが浅いため、必然的に敷地をオフセットした形状となった。そのため海に面した外壁に凹凸をつくり、壁を手前と奥にずらすことで表面積を分散させ、風環境を調整している。1階の開口部はその壁のずれによって生じた隙間に配置して、海側からの強風を遮りながら光を取り込む。2階も同様に外壁に凹凸をつくる構成であるが、海側に大きく開口部を配置した。これを補うために軒を深く伸ばして直射的な強風と日差しを遮るとともに、夕日を眺めながら過ごすことができる外環境を生み出している。
自然との境界に建つ豊かさと厳しさを読み取ることで、建築の外形の操作によって住環境を守りながら、同時に恵まれた雄大な景色と向き合う暮らしが実現できたのではと考えている。