Folded Roof House
福岡, 日本
- 建築家
- NKS2 architects
- 年
- 2015
環境性能の最適化を課題とした住宅である。郊外住宅地にある長方形の敷地は南北軸から45度傾いており、道路に面した駐車場を取ると、建物は南東側に寄る。隣家が迫っているため、長方形の1階の上に45度振れた2階の屋根を載せ、敷地南角に向けて大きな高窓を取ることにした。
限られた面積の中で開放的な室内を実現するために、1階水回り以外は全て一室空間とし、2階の寝室空間と大階段で一体的につながる。
構造は、基礎と1階外壁を250mm厚のRC、それ以外を在来木造とした。構造用合板でパネル化した大きな折板屋根は、2階外壁とともに高剛性の木箱を構成し、小径材のみで7.7m x 10.2m の無柱空間を実現している。
最小の窓面積で豊かな自然採光を得るため主な窓は高窓とし、南面の大きな窓には庇を設けて、夏期の直射をカットした。1、2階間のスリットも採光・換気に利用している。1階は外断熱として蓄熱を生かし、木箱には現場発泡断熱材充填し壁体内結露を防いだ。居室1はルームエアコンを使った床下チャンバー空調とし、天井のエア搬送ファンが折板屋根に沿って送る気流が、室温の偏りを最小化することで、快適な室内環境を実現した。
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