人工地形
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- 2011
大きな家具のようにくつろげる洞窟状の空間
《人工地形》と名付けたこの作品は、コンテナの中をいわばくり抜いたような形で、不定形な洞窟状の空間をつくり出したものです。工学院大学藤木研究室の学生達と一緒に制作しました。2011年秋に開催された『神戸ビエンナーレ2011』に出品した作品です。 柔らかい厚さ10mmのプラスチック素材を等高線形状に切り出して約1000枚積層しました。それ自体がひとつの大きな家具のような空間で、訪れた人は思い思いに自分の体にフィットする場所を見つけて、座ったり寝転んだりしてくつろぐことができるようになっています。
この作品は、デジタル・データから直接もの(特に、手では作れないような複雑な形状)をつくりだす「デジタル・ファブリケーション」の考え方に基づいてはいるのですが、3Dモデリングによってデザインした後は、予算の制約や芸術作品として敢えて手跡を残す意味から、部材の切り出しから積層まで、全て手作業で行っています。その作業量は膨大でしたが、皆の頑張りによって神戸ビエンナーレ大賞(グランプリ)の受賞という形に結実しました。