GRID
Japan
- Architecten
- APOLLO / 黒崎敏
- Locatie
- Japan
- Jaar
- 2016
オーナーは数多くの美術品を保有しており、それらを生かした美術館のような家で家族と新生活を始めることを希望された。RC造の平屋にしたのは、閑静な敷地周辺に対して威圧感やノイズを与えないための配慮である。外部同様、内部に関してもあくまでアートの背景となるようモノトーンのカラーリングを選択。マテリアルも厳選し、最低限に留めることで、空間にはストイックな印象が生まれている。
中央にファミリールーム、中庭を挟む両翼に主寝室&子供室と趣味室をそれぞれ配したコートハウスプランは極めてシンプル。シンメトリーによる西洋的な格式性が生まれている一方で、片側にのみステップやプライベートコートなどを設けることでアシンメトリーな「日本的くずし」も表現した。
中庭に面したファミリールームは天井が高く、南北の高窓から降り注ぐ自然光を遮る出幅1800ミリの庇は、先端を薄くすることで建物に対し軽快な浮遊感を与えている。また1200ミリ角の格子状に分割された格天井はさながら武家屋敷のよう。屋根の荷重を支える構造本来の役割に加え、建物そのものをミニマムアートへと昇華させる効果も担っている。
オーナー自ら厳選したアーティストやデザイナーによる美術品、家具、照明器具は、建物と一体となることでノイズの少ない個性が表現されている。ここは家のかたちをした美術館ではなく、やはり「美術館のような家」なのである。
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